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  労働基準・労務関係の部屋


基本給と最低賃金法について


 
さて今回は基本給と最低賃金法について、基本的なことを簡単に確認していきたいと思います。


1,基本給について
 労働基準法においては、基本給の額については何の定めもありません。最低賃金法において基本給、諸手当(通勤手当、家族手当、皆勤手当は除く)の合計が下記の条件を満たしていれば、法律上は問題ありません。もちろん従業員との労働契約、会社で規定している就業規則や賃金規程どおりの支払いは、事業主と従業員との雇用契約ですから、民事上もさること、労働法関係からしても、契約通りの支払いは必要です。

 時々報道等で、労働基準監督署が賃金未払いで刑事事件として検察に送検しているのは、支払っていないのでこの最低賃金法違反なのです。またこれらは労働基準監督署からの指導・是正勧告事項にもなりますが、明らかに法違反とならない限り、民事上の争いとなり、近年では裁判となるケースも多々あります。そういうとき会社で書証をきっちり残し、正確な労務管理(経営者には耳の痛い話でくどいのだが・・・)を日常から行う必要はあろうかと思います。


2,最低賃金法について
 最低賃金は、地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金があり、これらは各都道府県毎に定められています。したがって本社が香川県、支店が大阪府という場合この最低賃金が異なっております。地域別最低賃金は概ね毎年10月、特定(産業別)最低賃金は概ね毎年12月にそれぞれ改定されるようです。ちなみに香川県の場合は、下記の通りです。なお下記の金額は1時間あたりです。

 地域別最低賃金 一般的に最低賃金というのはこちら
 686円(平成25年10月24日改正)

 特定(産業別)最低賃金 各都道府県毎に指定している特定産業が異なる
 743円 冷凍調理食品製造業
 813円 はん用機械器具、生産用機械器具、業務用機械器具製造業
 821円 船舶製造・修理業、舶用機関製造業
 767円 電子部品・デバイス・電子回路、電気機械器具、情報通信機械器具製造業
 (※光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ製造業、電池製造業、その他の電気機械器具製造業を除く)
 いずれも平成24年12月15日改正

 毎年変わるので、もし最低賃金近い場合は毎年見直しが必要となります。派遣の場合派遣先の都道府県の最低賃金額が適用なります。四国では香川県が一番高く、愛媛と徳島が666円、高知が664円です。また岡山703円、大阪819円、兵庫761円、愛知780円、東京869円、千葉777円というようになっています。なんと香川と東京では183円の差ですよ・・・。


3,確認の方法について

 時間給制の場合
 時間給≧最低賃金額(時間額)

 日給制の場合
 日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
 但し、日額が定められている特定(産業別)最低賃金が適用される場合には、日給≧最低賃金額(日額)

 月給制の場合
 月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

 出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合
 出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を、当該賃金計算期間に出来高払制その他の請負制によって労働した総労働時間数で除して時間当たりの金額に換算し、最低賃金額(時間額)と比較します。

 上記)の組み合わせの場合
 例えば、基本給が日給制で、各手当(職務手当など)が月給制などの場合は、それぞれ上 式により時間額に換算し、それを合計したものと最低賃金額(時間額)を比較します。


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