国民年金の後納制度
さて日本年金機構では対象となる方の約1,700万人に対して、順次、「国民年金保険料の納付可能期間延長のお知らせ」を送付する模様です。国民年金保険料は納期限より2年を経過した場合、時効によって納付することができなくなりますが、過去10年間の納め忘れた保険料について平成24年10月1日から平成27年9月30日までの間に限り、厚生労働大臣の承認を受けたうえで、時効により納付できなかった期間の保険料を納付することが可能になりました。
この保険料後納制度を利用することで、年金額を増やすことはもちろん、納付した期間が不足したことにより年金の受給ができなかった方が年金受給資格を得られる場合があります。そして1箇月分の後納保険料を納めることで、老齢基礎年金が増額する目安としては1,638円(年額/平成24年度)です。
ただし、後納制度が施行されても国民年金保険料を徴収する権利が納期限から2年を経過した時点で時効により消滅することについては変更ありません。
対象となる方は、納付済期間及び合算対象期間を合計しても25年に満たないなど、老齢基礎年金の受給権を有しておらず、過去10年以内に未納期間を有する方が対象となります。なお、繰り上げ受給者の方は対象となりません。
納付する保険料は、当時の国民年金保険料の額に政令で定める額を加算した額となり、この加算額については毎年度に改定されます。
そして納期限については、平成27年9月30日 (ただし、後納しようとする対象月が平成17年8月以前の場合は、対象月から起算して10年後の月末)。
平成24年度中に後納する場合の1ヵ月分の保険料額
平成14年度 14,940円 平成19年度 14,640円
平成15年度 14,720円 平成20年度 14,760円
平成16年度 14,510円 平成21年度 14,840円
平成17年度 14,560円 平成22年度 15,100円
平成18年度 14,610円
申込み方法は、平成24年8月1日から平成27年9月30日までに、お近くの年金事務所へ年金手帳等の基礎年金番号のわかるものをご用意のうえお越しいただくか、国民年金後納保険料納付申込書(日本年金機構ホームページからダウンロード可)に必要事項を記載のうえ送付してください。
※1 対象月が平成17年8月以前の保険料の場合は、対象月から起算して10年後の月末が納期限となります。
※2 審査にはお時間がかかることがありますので、お早めに申込みください。
※3 申込受付けは平成24年8月1日からですが、承認通知書及び後納納付書がお手元に届くのは平成24年10月1日以降となります。