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  鉄道ざっくばらん


昭和編6 昭和33年11月号


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今回は昭和33年11月号を紹介します。この頃から終戦後の激動期を通過して、国鉄も気動車化や電化などの無煙化や線路改良など近代化が徐々になされるようになる。すでに2年前には東海道本線が全線電化され、この号の前月から東京・博多間の寝台特急あさかぜがいわゆる20系ブルートレイン固定編成となり17時間10分で運転されている。実はこれまでは列車は優等列車でも1両ごとの運用で、現在のように編成毎の管理はなされていなかった。

 また東京・大阪間ビジネス電車特急こだま号が6時間50分で2往復運転されて、当時のグラビア広告では日帰り出張ができますと強調している。が・・・東京発7時の第1こだまに乗車して大阪着は1350分、そして2時間10分後の16時の第2こだまに乗車して東京は2250分着が実態である。当時はすでに羽田・伊丹間の定期航空路線があり、10往復の運航であるが6300円とおいそれとは利用できるものではなかった。この運賃・料金はこだまを2等利用より2000円程度たかいのであり、当時一般的な出張は最小限でもどちらか片方が夜行列車の利用が一般的であったが、寝台利用は昭和30年に戦後復活した3等3段寝台でもまだ贅沢な方であったようだ。

 もう1つ画期的なことはこの前月10日から上野・青森間に客車特急はつかりが12時間で運転されるようになった。これまで特急は戦前通じて東京以北の運転はされたことがなかったためである。


 この頃の運賃・料金のページを見てみると、2等・3等が主流で1等は東京・大阪間の客車特急つばめ・はとの展望車のみとなっていた。運賃は等級が異なると2倍の差が見られる。特急・急行・準急料金では例えば東京・名古屋間(3等利用)だと特急600円 急行350円 準急180円という風である。これで等級が異なるとほぼ2倍程度違ってくる。

 次に優等列車編成図を見てみると、夜行列車はまだ全車寝台列車はなく、それに近い列車は東京・博多間のあさかぜ(13両編成・・2等寝台 3両、3等寝台 5両、3等座席車 2両、2等座席車.食堂車.小荷物車各1両)と、東京・大阪間寝台急行彗星(すいせい)(2等寝台 6両.3等寝台5両.3等座席車 1両)程度である。ほとんどの夜行急行は編成の半分が3等座席車で後の半分で寝台車と2等座席車という調子である。


 掲載されている広告に目をやると、KLMオランダ航空がこの月に羽田からの欧州航空路線にはじめて北極経由の北回り路線を開設広告がある。南回りより3割ほど時間短縮が図られているようである。それと風変わり広告が(株)東衣ネクタイのもので、『出張販売では全国唯一のネクタイメーカー』といううたい文句に続いて、『弊社社員は毎月一回全国諸官庁に参上』とあるが・・・ほんまかいな・・・とつい疑ってみたくなるものである。


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