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  鉄道ざっくばらん


昭和編5 昭和27年5月号


 時刻表から見た日本の目次にもどる

 
今回は昭和27年5月号を紹介しよう。前年昭和26年9月8日にサンフランシスコ講和条約が結ばれ、ちょうどこの年4月28日に発効し日本は再び独立国となった。この影響は時刻表にも現れており、これまで連合国専用列車として東京・佐世保間2往復及び横浜・札幌間(青森・函館間は航送)1往復の列車が運転されていたが、特殊列車として一般にも制限付きで乗車できるようになった。 ただこの特殊列車は注意書きに「この列車ご利用の際は車内の秩序、整頓、清潔等特に御留意願います」とあり、しかも編成が1等 2等車・寝台主力なので、かなり気遣いの必要な列車だと思われる。


 この号の注目すべき内容は、まず青函連絡船のダイヤである。青函連絡船には深夜便が運航されているが、この号では例えば1便は青森030分函館着845分となっており、青森出帆415分という風になっている。これは前年昭和26年5月9日に津軽海峡に戦時中に米軍の投下した浮遊機雷が出現しそれ以来夜間運航禁止になっており、解除されたのは翌年昭和28年4月5日であった。

 次は戦後初めて日本で民間航空が復活し、日本航空が羽田・名古屋・大阪・岩国・福岡路線と羽田・三沢・千歳間の2路線が運行されるようになった。また羽田からの国際路線の発着ダイヤも掲載され週64便運航されている。行き先を見ると、サンフランシスコ ロンドン 香港 シドニー 沖縄 釜山などである。当時はヨーロッパ路線は南回りしかなく、釜山は朝鮮戦争中でソウル路線の代わりであるし、沖縄はアメリカ統治下である。北回りはまだなくシベリア経由は東西冷戦化で鉄のカーテンの向こう側で飛べるわけない。

 最後は宇高連絡船の客車航送である。これは大阪から広島行き準急に6両連結して岡山で分割して宇野まで準急として運転し、宇高連絡船に乗客の乗ったまま搭載し、高松から普通として多度津へ、ここで3両ずつ再度分割して松山・宇和島と高知・窪川へ行く2,3等車列車である。ちなみに大阪発2115分で宇野着145分 宇野発220分高松着330分 高松発412分松山着946分宇和島着1403分 高知着918分窪川1233分である。したがってこれに乗ると宇野や高松の乗り換えもしなくてもよく非常に便利な列車である。


 この号の主要旅客列車編成の所を見ていくと、1等は東京・大阪間の特急展望車と寝台(個室と開放型)のみである。また目立つのは特ロ(特別2等座席)で、これはリクライニングシートで主要急行に連結されており、2等急行券の他に特別2等車料金が必要であった。食堂車はごく1部の急行と特急のみ連結で、特急と東京・鹿児島間急行「きりしま」のみが1両全車の食堂車で後は3等車合造車(半食堂車)となっているのである。


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