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  鉄道ざっくばらん


明治編1 明治27年11月号


 時刻表から見た日本の目次にもどる 

 明治編の第一番目としては、明治27年11月号(庚寅新誌社発行)をみていこう。まず鉄道地図をみると府県別(都はまだない)表示ではなく旧国別表示である。そして鉄道線路は東京中心に西は東海道,山陽は広島まで、九州は門司から熊本,佐賀まで、北は青森まで北海道は小樽・室蘭から旭川(当時は空知太),越後方面は上野から高崎・長野・直江津までである。では四国は丸亀・琴平間の讃岐鉄道と伊予鉄道の一部のみである。そして経営主体は官設の他私鉄などで、東北線は日本鉄道,山陽線は山陽鉄道,九州は九州鉄道などといったぐらいで私鉄が結構幅を利かせていた。


 その次に所要時間の感覚をつかんでいただきたいのですが、分かりやすいように早見表があるのでこれを使ってみていくことにしましょう。
 
 まず札幌から熊本の移動をしてみよう! 札幌を朝805分に出発し岩見沢を回ってから室蘭へ向かうことになる。室蘭には1556分に到着する。そしてここで青森行きの船に2日目の朝4時に出港して青森には19時に入港する。上野への列車は、3日目の朝1050分に出発し、仙台は夜中の020分到着で上野には4日目の昼1250分に到着する。そして東海道は新橋からの出発で2155分出発の夜行となる。名古屋は翌朝5日目の925分,京都は1450分,大阪は1623分,そして東海道の終点神戸には1730分に到着する。ここから山陽線となり神戸は20時の出発の夜行,岡山は夜中の215分,広島には翌朝・6日目の843分に到着する。ここから門司行きの船に乗って出港は14時で門司入港は7日目早朝420分となる。そして門司6時に出発し博多には904分そして熊本には1331分に到着する。別段脱線しながらのダイヤではなく大体長距離列車は日に1,2本しかないからである。しかも急行などなく寝台車,食堂車もあるわけがない。
 
 この当時高松から関西方面はもっぱら船で直接行くのが一般的であるが、高松より多度津の方の寄港が多いのである。金比羅参りの客重視の寄港であるが、それだけではない・・・この時の高松港は港としての状態があまりよくなく、港内が浅く最悪ははしけで本船まで運んでいたし、設備も最悪の状態であった。



 
広告に目をやると、今でもしっかり通用する会社の広告が実に多い。例えば東京海上保険,芝浦製作所(東芝の全身),明治生命,日本郵船,丸善(書店)帝国生命(富国生命の全身),日本生命,三井銀行(現在のさくら銀行)などなどである。あと郵便料金表がなにゆえか掲載されていて、ハガキ送料が1銭,ハガキも1銭で購入できる。

 また世間の動向も2ヶ月遅れで紹介されていて、鉄道関係の他政治・軍事についても触れられている。目下日清戦争中で大本営は広島にあって、明治天皇(大元帥陛下)も広島から戦争指揮に当たられておられたようである。戦況が緊迫しているのが伝わってきている。


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