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  高松風土記


高松風土記22 戦時中の生活1


 昭和12年の支那事変から物価統制、国民生活に必要な物資統制が徐々に深まっていき、国民生活に著しく影響を与えていた。


 高松市でも例外ではなく、昭和15年6月から砂糖の切符制度が導入された。切符の配布方法は、高松市から自治組合長に町内のを割り当て、それから隣組に配布してから市民に配布されていくというものである。その切符は高松市・小売業組合・自治組合長印鑑がなければ無効、切符をなくしたらそのものの入手が出来なくなるのである。

 砂糖の配給は、高松市で1人1ヶ月の配給量に人口をかけた割当量を設定、これを市内の小売店・菓子商・米穀商・八百屋などで小売商組合を設立させて、市民は切符・現金と引き替えに指定された量の砂糖を得られるというものであった。この時は1人1ヶ月300㌘、冠婚葬祭・乳児用・病人には特別配給として最大600㌘から1200㌘まで、町内会長もしくは医師の証明で特別購入券を交付して得られた。ただ昭和19年になると240㌘になったが減配・不足となり、昭和19年8月からは一般家庭用砂糖の配給が止まってしまった。


 一般消費用の衣料品は昭和17年2月から切符制になり、昭和11年の消費量の半分に消費を抑制する目標が定められた。衣料品の購入は原則切符がないと購入できなくなり、しかも衣料切符の割り当ては、都市部1人1年100点、町村部は80点であった。やがて昭和19年5月には、数え年29歳以下は50点、数え年30歳以上は40点であった。なお妊婦・乳児・結婚のさいには特別切符があったようである。

 元来消費の抑制が目的なので極力節約させられた。 しかもしだいに現品が品薄状態になってくるから、商品は香川県繊維製品統制株式会社・高松市繊維製品統制株式会社(繊維小売業者の組合)・三越高松支店に割り当て、高松市の学区毎に総合配給所を設置し割当数量を、学区の町内会・特別家庭の配給計画をで配給、町内会長が隣組への配給していくというものであった。

 昭和17年2月の品別点数を一部抜粋してみると、

 背広三そろえ 50点
 学生服上下  32点
 敷布団     24点
 事務服     16点
 スカート     12点
 割烹着      8点
 パンツ      4点
 浴用タオル   3点
 靴下       2点

という具合であった。


 その他の日常物資や食品も配給制となっていき、期限付き切符や通帳制による配給となっていき、しだいに現品自体が減少していった。しかも一般市民はこれらほとんどが町内会・隣組のラインで割り当てがやってくるので、隣組は大切な縁切れない関わりを持つようになってくるのであった。


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