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シベリア鉄道ぶらりひとり旅 1995.8.24〜9.6
11 モスクワ地下鉄探訪 9.3


 さてまずは宿泊先のインツーリストホテルに地下鉄で自分で移動することになる。まぁ路線図があれば1人ででも移動できるだろう・・・などと考えていたし、まだ夕方の4時なのである。乗るのにはきっぷを買わなきゃならないが、それらしき窓口を見つけ、「ピリエート,アジーン,バジャールスター(切符1人分を下さい)」と言うとプラスチック製のコインが出てきた。料金は均一料金で800ルーブル(日本円で16円)であり、これで改札からでない限りどこまでも乗車できるのである。ではモスクワの地下鉄の規模は東京と同じかそれ以上であるからお得である。


 
このコインをもって自動改札に投入するとくぐれるしくみになっている。ソビエト時代は硬貨を投入していたのだが、超インフレで今のシステムになっている。しばらくするとエスカレータとなるが、これのスピードが日本のと比べると2倍のスピードで動いているのにはビックリした。そしてここでは右にたつ必要があり左はあけておかなければならないようになっている。しかしこのスピードのエスカレータでさえ駆け抜ける人がいて、右にいようものなら突き飛ばされそうである雰囲気だ。この左をあけるのが万国共通の方式で、日本では関西はこの方式だが、関東は右をあける方式となっている。このエスカレータの長さも中途半端でなく異様に長くて、地の果てまで行くような気配である。あたりをみると、上下とも2本ぐらいはあり天井はドーム状になっていた。したがって階段はありそうもないので、停電したら町中で登山ごっこの悲惨な目となるだろう。


 そうしてようやくホームに着いたが、このホーム内の作りが日本のようにコンクリートの味気ない作りではなく、美術館に匹敵するほどの凝りようである。しかもこの駅だけでなく各駅とも駅舎含めこのような調子であるから、モスクワの外国人向け市内観光コースの中に地下鉄駅巡りがあるほどで、カメラ規制の厳しかったソビエト時代でもここは比較的緩やかだったようだ。鉄道好きの私は掲示関係や信号関係などを見渡すことにした。駅名示板は日本のようにその駅名と隣の駅の表示形式ではなく、進行方向ごとその線の終点までの駅名すべて表示しているのであった。これは非常に助かり手持ちの路線図とにらめっこしながら行けばいいし、各駅停車だから行き過ぎればそのまま帰ってくればいいからである。又出口表示や乗り換え表示も親切丁寧に表示がなされていた。進行方向に出発信号が無かったが、その代わりデジタル時計が二つあって1つは現在時刻で、もう一つは前の電車が出発してからの経過時間が秒単位で示されていたので、電車の運転間隔の管理をすることで出発信号の代わりをしているようであった。電車の運転間隔はほぼ3,4分間隔という高密度となっていて、乗客も座席が埋まり立ち客が少しいるという程度であるようだった。正に地下鉄は観光客にはうってつけの交通手段である。


 このコムソモリスカヤ駅の由来は、多分レーニン青年共産同盟(コムソモール)からきていると思われる。この組織は大体高校生あたりから30歳あたりの青年が組織して色々な活動をしている。時にはシベリア開拓をこの組織が動いて大々的に行ったことさえある全ソ的な組織である。


 少々脱線しましたが、本題に戻ることにしましょう。電車が入線してきてドアーが開いてしばらくして順序よく乗車するが、列が長くもモタモタしていたら容赦なくドアーが勢いよく「バン」と閉まるので、体に当たっていたいのである。日本のようにまたドアーが開くということは決してないのであるから気をつけなければならない。このタイミングは事後乗車したときに分かったのだが、構内放送で「・・・アスタロージナ(危ない)・・・」とあった後にドアーが閉められるようである。こうして電車は出発したが、車内はそんなに明るくない。だがマナーは良く子供連れの婦人や年輩の方には席を譲っている光景も見られたので、私もこれにならうこととした。


 地下鉄を4つ目の駅アホードヌィ・リャトで下車した。この駅の近くにはクレムリンがあり、上はマネージー広場となっているが地下街の工事中で掘り返されていた(現在は完成している)。さて地下通路には浮浪者がいたが、日本とレベルが違いなんと母子の浮浪者がいるではないか・・・これにはさすがの私でもあ然とさせられてしまった。そして地下鉄の駅のドアー(自動ではない)は、前の人がいてこちらがすぐ後ろにいると、手をさしのべ引き継いでくれた。これは後にどの駅でも市民がやっていた。日本ではなかなかあり得ないことでモスクワ市民のマナーの良さは私たちは見なわなければならない。


 インツーリストホテルは地上の出口から少し歩いたところにあって、20階建ての鉄筋コンクリート造りの飾り気のない建物だが、ここは外国人向けの高級ホテルである。1泊110ドルでモスクワの平均的労働者のほぼ月収に相当する金額である。まずフロントでチェックインをして、パスポートとビザを預けてから、ホテルカードと鍵となるカードをくれる。さすがモスクワのホテルでカードであけるようになっているようである。中も売店あり、両替所,荷物預かりカウンター,タクシー手配コーナーなど誠に個人客にはもってこいのホテルであった。割り当てられたのが1601号室で一番端ということだが、上がったら案の定端っこでは会ったが、部屋にはまた
またビックリしたのであった。部屋はツインだが2,3室あって、しかも端っこの特権で北と東の2方向が見え窓も非常も大きくモスクワ市内の夜景がそれこそ抜群であって印象に残るほどである。まるでスイートのようでかっても今現在もこのような高級ホテルには泊まったこと無いぐらい居心地は良かった。


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