本文へスキップ

お客様の成功と繁栄をともによろこびあえることをめざします

TEL. 087-862-5268

〒760-0080 香川県高松市木太町3204-4


シベリア鉄道ぶらりひとり旅 1995.8.24〜9.6
04 特急ロシア号 2日目 8.28


 さて95年8月28日で2泊目をむかえることになり、ひたすらに西へと走っている・・・と寝ていて少しまどろんでいたらなんだか列車が結構止まっているではないか。いっこうに走る気配がないし少々激しい雨がふっているではないか。まあここで慌てたところでどうにもならないのでそのまま寝た。


 そして朝を迎えて駅に停車したときに時刻表で確認すると約2時間ほどの遅れとなっているようだ。しかしこのあたりは線路の状態があまりよくなくまた曲線勾配もあるので速度が出せない。しかし車窓はすばらしくシベリアのタイガのまっただ中の壮大な風景であった。でもどうやって2時間の遅れが分かったのか疑問に思われるでしょう。それは車両の真ん中付近にこの列車の往復分の時刻表が掲示されているが、すべてモスクワ標準時で表示されているため、それを現地時間に読み替えて判断しなければならない。駅名のロシア語表記の解読は、ちょうどロシア号の停車駅の露和表記集をもっていたのでそれで確認した。そして腕時計も2つ用意していて1つはモスクワ標準時に、もう1つは現地時間にあわしていたので瞬時に判断できたわけであった。時間は腐るほどありすることとてないので、何となく外を眺めているうちに小さな駅を通過するときに、駅員(といってもそこの辺にいるおばさんだが)が信号札を持ってしんみょうな顔つきでこちらを向いて列車の通過を待っているではないか。その近くにサーチライトがあるのをみつけた。前夜駅の通過時にいきなり明かりで照らされたのを思い出したりしたので、これは列車の通過を駅側が確認作業ではないかと私は判断した。


 
昼食時にウラジオストックで買ったミネラルウオータ1.5gが無くなったので、たしか食堂車に行けば売ってくれるはずだからと買い行った。そして食堂車のクルーに言ったら売ってくれた。食堂車にはお菓子などその他 食料品が山のように積まれていて、車中のみならず停車中にシベリアの住民がやってきて売買交渉をしていたのを私は見たのであった。そうしてコンパートメントに帰ると、同室のジェーニヤが「いくらしたのか」と聞かれたので答えると、市中で買うよりほぼ倍額していることが分かった。ということはすごいマージンを取っているのであるのだ。やがて隣のおばさんが やってきてどこから知ったのか、空のペットボトルを欲しいと言われたので、こちらも後は捨てるだけなので上げてしまった。でもいったいなにに使うのだろうか? この車両の中にはドーベルマンの大きいやつが確かいるし、まったくどうなってんのでしょうね・・・。 ドーベルマン(犬)だが、停車する旅に飼い主に連れられて真っ先にホームに繰り出すのだが、口にくつわをはめられておりちょっとかわいそうな気がしたが、この犬はどちらかというと凶暴な種類なのである。だがこのドーベルマンはなかなかしつけがよくておとなしいのである。さすがヨーロッパのしつけだと思った。おそらく日本の飼い主ではこうもいかないだろう。


 次にロシア人の物価感覚はどんなのだろうかと、いつもながらのたどたどしいロシア語と会話集をフル活用して尋ねてみた。私がウラジオストックの高級料理店での夕食が10万ルーブル(当時のレートで2000円)かかったというと、その金額で高級ウオッカが1本買えると答えが返ってきた。私はジェーニヤとバーニャの二人に「ウラジオストックからモスクワまで鉄道運賃・料金はいくらかかったのか」と質問した。そうすると大体100万ルーブル(2万円)だと言った。で自分のと比べてみると半分以下なのには驚いた。ここまで外国人料金が高いとは・・・と憤りさえ思えた。後日この点ある文献では、ロシアでは国民に対する福祉政策の1つとして運賃・料金が低く抑えられているとのことであり、税金を払ってない外国人(旧ソ連構成共和国国民は例外)にまで考慮する事はないということだった。今度は私が今回の旅費はいくらかかったのかと聞かれたので、 私は「1500万ルーブル(30万円)」と答えたら彼らは1分ぐらい目が点になっていたぐらいだった。その金額はたぶん彼らにとっては天文学的数字だったのだろうな・・・と思う。モスクワの労働者の平均的月収が60万ルーブル(1万2千円)だから約2年分の賃金に相当するのだからである。


 このロシア号には車掌などの乗務員がいったい何人いると読者の方は思われますか?。客車が13両と食堂車の編成で客車に2人の車掌と食堂車のクルーが4人それと列車長1人の31人も実は乗務しているのです。これら乗務員は、モスクワ・ウラジオストック間往復約半月勤務して後の半月は休暇というハードな勤務体系で、車掌は半日交代で検札からドアー
の開閉,車内の掃除などの管理全般を取り仕切っています。なお同じ者車両内のコンパートメント移動など車掌に希望すれば、先方の乗客の合意があれば割合臨機応変にできるみたいです。そして車両間の移動さえも両方の車掌の合意と列車長の許可があればできるそうです。ロシアの鉄道旅行を楽しく過ごすコツの1つとしては、車掌と仲良くなることが大事なのだと思いました。



ナビゲーション

社会保険労務士溝上久男事務所

〒760-0080
香川県高松市木太町3204-4

TEL 087-862-5268
FAX 087-833-1218


copyright©2012社会保険労務士溝上久男事務所  all rights reserved.