豊稔池堰堤

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豊稔池堰堤

　平成２２年７月２１日に香川会の会報原稿執筆のために、香川県の西の端観音寺市大野原町にある豊稔池堰堤に行ってきました。

　実のとここの池のゆる抜きは夏の風物詩で有名なのですが、讃岐のため池のゆる抜きの日程は決まっているのが通例なところ、この豊稔池だけはゆる抜きの日程が定まっていないのです。下流の井関池の水が３割程度になったらゆる抜きを行うということで、６月下旬から８月上旬の間に行われ、早い年もあれば２１年のように８月上旬に行われた例もありました。
　ところがこの日は少し以前に結構雨が降ったこともあり、写真の通り満水で自然に流れ出す構造になっていることもあって、堰堤の写真はなんとか様になったのは一安心でした。

　豊稔池堰堤は、昭和４年１１月３０日竣工の当時最新の技術で作られたマルチプルアーチダムで全国でも２例しかない、欧州の古城を思わせる風情のある構造物で、平成１８年１２月１９日に重要文化財に指定されております。

　そして現地は、県道をおりていくとこぎれいな公園に整備されており、駐車スペースもあり、また記念碑や構造物などの実物展示もあり、平日にもかかわらず観光客や写真家がチラホラ訪れておりました。堰堤の上は一応立ち入り禁止となっておりますが（写真のような日は非常に危険）、堰堤の下にある公園から登っていくと、近くまでは行くことができ豊稔池の遠景を眺める事はできます。